緑の設計事務所に登録されている
京都夢設計さんが携わられた物件が完成したとのことだったので、見学に行って参りました。
京都のスギを主に使った(25m3ほど)住宅で、構造材や造作材はホリモク(株)さん、床板などは大久保製材所さんが、それぞれ製材をしておられます。
どーん、と外観。
ベランダや塀、玄関に木材が使われているので、「木の家」の雰囲気がでてます。
壁はぱっと見では土壁のようにも見えますが、実はモルタルに藁すさを混ぜたちょっと変わった材料を使っているとのこと。5人家族とのことでかなり広いお宅です。
完成ほやほやのお宅ですが、新築特有の妙な臭いは一切せず、ほのかな木の香りだけが漂っていました。
こちらの住宅、ちょっと変わった「分離発注」という方式で建てられています。
住宅は、大工さん、左官屋さん、板金屋さん、電気業者さんなど、さまざまな工事業者さんが関わってやっと完成するわけですが、これらの各業者さんを通常お施主さんがひとつひとつ選ぶことはありません。工務店さんに一括でお願いして、工務店さんの方で手配されるのが一般的です。
分離発注という方法では、お施主さんが設計事務所の方のアドバイスを得ながら、これら工事業者をひとつひとつ、選んでいきます。そうすることによって、結果的にコストがグッとおさえられる、とのことでした。
「その方式だとお施主さんはいろいろ勉強しなきゃいけないだろうし手間もかかって大変では?」と思わず質問してしまったのですが、「設計事務所のほうでしっかりフォローしますんで大丈夫ですよ」ということでした。このあたりは設計事務所さんによりけり、と言うところかもしれません。
詳しく調べたい方は「分離発注」などの単語でインターネット検索していただければ詳しいサイトがいくつか出てきます。
もうひとつ変わったところがあります。
壁と屋根に、断熱材を兼ねた内装材として“フォレストボード”という杉の皮とパルプを主原料にした素材を使っておられます。
というか、そもそもは断熱材として壁の中に隠れる物なのですが、京都夢設計さんは敢えて隠さず内装として使用しておられます。
木材市場や製材所では毎日たくさんの樹皮が発生しているのですが、その多くは使途がなく産廃として処分されています。
それらの資源を有効活用し、販売することで山を育てる人たちの収入に繋がれば、森が元気になる。そんな想いがこめられた商品です。
詳しくは
コチラなどに書いてありました。
お施主さんは休日に森林ボランティアをされているそうで、自然素材へのこだわり、環境問題への意識の高さを随所に感じることができました。
雨水タンクやペレットストーブ、和室の天井にはった葭(よし)など、全てお施主さん自身が探してこられたそうです。そういったこだわりに感心すると同時に、こだわりを実現できる家づくりのスタイルにも素晴らしさを感じました。
一般公開での見学会は開催が未定ですが、もし開催されることが決まりましたらまたご案内いたします。
(ふちがみ)
posted by center at 16:44|
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京都の木の家見学会情報
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